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働き方改革による給与危機を乗り切る鍵は「マインド」

2019/10/14
フィンテック入門塾第13回:働き方改革による給与危機を乗り切る鍵は「マインド

 

働き方改革による給与危機を乗り切る鍵は「マインド」

政府が進める働き方改革によって、労働環境においても少なくない影響が出始めています。その顕著な例が残業代の減少です。年間で360時間までと残業時間の上限が設けられたことにより、表向きは残業がなくなって帰宅が早くなりましたが、持ち帰りで仕事をこなす人が増えたとも言われています。これがいわゆる働き方改革による給与危機の実態です。働き方改革が労働者にとって良い方向に向かうとは限らないため、そうした状況を打破するためにはそれぞれの意識改革が急務と言えます。

働き方改革で減少傾向にある労働者の給与

戦後に高度成長期を迎えた日本は、産業の活況と比例するかのごとく人口が急増しました。1967年には1億人を突破し、その後も増加の一途を辿っていましたが、2008年の1億2,808万人をピークに現在では減少し続けています。人口減少でもっとも痛手なのは日本経済を支える若い世代、つまり生産年齢人口が減少している点です。労働力が少なくなっているだけに、これまでと同じ働き方をしていたら日本という国家が潰れてしまう日が来るかもしれません。

そこで政府が推進しているのが「働き方改革」です。先に述べた労働人口の減少や、育児・介護との両立など働き方の多様化が進行する日本において、働き方を変えることは言わば急務。投資やイノベーションによる生産性向上、就業機会の拡大や意欲・能力を発揮できる環境の整備が政府主体で進められています。その改革の1つが「残業時間の上限の設定」でした。

“ブラック企業”とも呼ばれる労働者を酷使する企業体質の是正の第一歩として、順調なスタートを切ったように思われましたが、実は残業時間を減らすことには問題もありました。これまでは残業を前提とした労働者も多数存在していただけに、働き方改革による急な“ノー残業指令”によって収入を大きく減らすケースが続出したのです。「労働時間が少ない=労働者にとって良い環境」という方程式は成り立っておらず、給与危機に悩まされる労働者が増えたことは注視しなければならない現状でしょう。

企業と対等に報酬を交渉する「給与2.0」の考え方

労働時間が減り、それに伴い給与が減少したということだけならともかく、さらに問題なのが仕事量は決して少なくなっていないことです。仕事が終わっていないにもかかわらず、定時に退勤しなければならない労働者は当然ながら仕事を自宅に持ち帰ります。それはいわば残業代がもらえないことにプラスして、プライベートの場である自宅で業務を行うという“二重苦”の発生を意味します。それは働き方改革によって労働環境が改善したとは決して言えない日本の現実なのです。

そして、その状況は企業と労働者の関係性においても健全とは言えません。自宅に持ち帰って仕事をすることで、給与の発生しないヤミ残業が増えます。企業が課す業務をクリアするために、自分を犠牲にする労働者が後を絶たないのは、決してフェアではありません。こうした近年の労働環境を踏まえて、新しい考え方として話題に上がるようになったのが「給与2.0」の概念です。

「給与2.0」とは、現行の企業側がどうしても有利な雇用環境を「給与1.0」としたうえで、企業と対等に報酬や労働条件を交渉できる雇用環境を意味します。つまり、「企業>労働者」の構図から、少なくとも「企業≧労働者」であるべきという考えに基づいています。

求められる企業主体の働き方からの脱却

雇用する企業側が常に主導権を握る「給与1.0」の時代が長く続いた日本。しかし、古いワークスタイルから脱却し、これからは労働者主体で1人ひとりが働く自覚を持った「給与2.0」の働き方を目指すべきタイミングに差しかかっているでしょう。給料日や労働時間が企業によって定められている働き方さえも今後は変えていくべきかもしれません。労働の主体を労働者にシフトすることで初めて、日本における“真の働き方改革”が実現に近づくのではないでしょうか。

終身雇用が当たり前だった時代が終わりを迎えようとしているだけに、企業と労働者の関係性についても見直すべき時期が来ています。企業主体の働き方を続けていては、満足な給与をもらえないケースや、働くことが楽しいと感じられないケースもあるでしょう。だからこそ、各個人がマインドを改めて、労働者主体の考え方を持つように意識していくべきだと言えます。

 

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2019/10/14 更新

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