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話の本質を的確に簡潔に伝える「要約力」とは?

ビジネスシーンにおいて何かとコミュニケーションの機会は多くなりますが、その精度が仕事の成否に関わってくると言っても過言ではありません。そのため、話の本質をいかに的確に簡潔に伝えられるかで“仕事の質”が変わってくるものです。つまり話をいかにコンパクトにわかりやすくまとめられるかという「要約力」が質の高い仕事においては求められます。今回は要約力の重要性、そして要約力を身につけるためのポイントを紹介します。

社会で求められる相手の時間への配慮

仕事をするうえで「意見を言う」「要件を伝える」「商談をする」など誰かに対して話をする機会は頻繁にあります。ここで重要なことは、話をしている間は相手の貴重な時間をいただいているということです。本来であれば自分の業務に使う時間を割いて、話を聞いてもらっていることを忘れてはいけませんし、感謝する必要があるでしょう。 相手が誰の場合でもそうですが、上司や取引先など自分よりも目上の方に話をする時は特に注意が必要です。こうした方々の時間を無駄にすることは、自社や取引先に対して損失を与えることにもつながりかねません。それは自身の評価にも影響する可能性があるのです。 「時は金なり」という言葉が示すように、時間のロスは売上のロスに直結します。そのため、常に相手の時間に対して配慮することは社会人として当然のことであり、常識であることを肝に銘じておきましょう。

話はシンプルでわかりやすいことが大切

自分の話をする際、相手に時間の無駄だと感じさせないためには、できる限りシンプルにわかりやすく伝えることが重要です。簡潔でありつつ要点を押さえるためには、話し方を意識する必要があります。話が長いと指摘を受ける方は以下の3点を意識してみましょう。 1.客観的な事実をベースに結論を先に伝える 話がわかりやすい人は、まず結論を伝え、次に相手にどうしてほしいかをメリットとともに話します。主観を織り交ぜることなく客観的な事実ベースの話を心がけましょう。そうすることで自分の話したいことをダラダラと話し続けることも少なくなり、聞く側としても要点を即座に把握することができるはずです。 2.時系列にこだわらずポイントのみを的確に伝える 自分の伝えたいことや、状況を説明するのに1~10まで時系列に沿ってすべてを説明する必要はありません。むしろ、そうすることで本当に伝えたいことがぼやけてしまう可能性があります。話がわかりやすい人は結論につながるポイントのみを的確にまとめて伝えることに長けており、時系列にはさほどこだわりません。 3.話の要点を先に伝えて全体像を把握してもらう 時間にシビアな人は、いつ終わるかわからない話を最後までおとなしくは聞いてくれません。そのため、まず結論を伝え、その次に話の全体像を伝えます。「ポイントは2つです」「選択肢が3つ考えられます」など全体像を示すことで時間にシビアな人であっても、耳を傾けてくれやすくなります。

物事は丁寧に迅速に簡潔に伝えるべき

物事を的確に伝えるためには、丁寧であることはもちろんのこと迅速、簡潔に伝えることが求められます。最初のうちは難しいかもしれませんが、「結論を先に言う」「話の全体像を伝える」ことを心がけ、そして内容は「一文を短く本質を的確に」といった基本を押さえることで自ずとビジネスシーンで求められる対応が身につくはずです。エレベーター内でお客様に会った時に短時間で簡潔に自分や自社を売り込む「エレベーターピッチ」などはよい訓練となります。 京セラ創業者・稲盛和夫氏の「バカな奴は単純なことを複雑に考える。普通の奴は複雑なことを複雑に考える。賢い奴は複雑なことを単純に考える。」という名言がすべてを物語っています。シンプルにわかりやすく物事を伝えることこそがビジネスでは重要なのです。

2023/06/16 更新

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