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メモを取ることと内容確認をすることの意義

メモを取ることと内容確認をすることの意義

「人の話を聞くときはメモを取りましょう」と学校で教えられたことがあると思います。「メモを取らなくても内容を覚えている」と主張する人もいますが、人間の記憶は思った以上に曖昧です。会議や商談の内容や上司からの指示を正確に把握して理解するためにも、メモを取るようにしましょう。

忘れてしまうからこそメモを必ず取る必要があります

記憶力に自信を持っていたとしても、人間は必ずいろいろなことを忘れます。そのため、重要事項を抜け漏れなくしっかり実行できるように、常にペンを持ちメモを取ることを心がけましょう。メモすることにより話の内容が整理でき、見返したときに内容が思い出せます。話している相手に対して敬意を払うことができ、一石二鳥です。

「忘れてもまた聞けばいい」と考えてメモを取らない人もいますが、それは大きな間違いです。メモをしっかり取っていれば自分で確認するだけで内容を把握できますが、先輩や上司に再度確認することによりロスが発生します。自分の時間だけでなく先輩や上司の時間も奪ってしまうことを意識しましょう。

時間を有効活用し、円滑に業務を進めるために、会議に参加する際や指導を受ける場合は、必ずメモ用紙と筆記用具を持参しましょう。特に新入社員や社会復帰後間もない方、新しく部署異動したばかりの方などは、わからないことだらけのはずです。そんな時こそ、真摯に周囲のアドバイスに耳を傾け、ペンを走らせる必要があります。

上手にメモを取ることは一種のビジネススキル

メモを取ることの重要性は上述しましたが、その目的を見失わないようにすることも大切です。つまり、“メモを取る”という行動を意識するあまり、その先にある“内容理解”に主眼をおかないと、“ただ何も考えずに書いているだけ”であり成果に紐づかないこともあります。内容理解しやすいようにメモを取ることは、一種のビジネススキルです。メモ内容の精度を上げるためにも、以下の4点に注意しましょう。

その1.きれいに書こうとしないこと

メモは自分が理解できれば十分なので、学生時代のノートのようにきれいに書く必要はありません。当然、字がきれいなことに越したことはありませんが、重要項目が抜け漏れなく記されており、読み返した際に内容がわかるものであれば問題ありません。きれいに書くことは二の次であることを意識しましょう。

その2.きちんとした文章で書こうとしないこと

会議など、スピーディーに話が展開する場合、きちんとした文章でメモを取ろうとすると話の内容についていけなくなります。そのため、箇条書きや単語・数字だけでもいいので、重要項目を聞き逃さずに抑えることを心がけましょう。提出書類ではないため、きちんとした文章である必要はありません。

その3.図表などビジュアルを入れてメモすること

内容によっては簡単な円グラフや推移などの図表があった方がわかりやすいことがあります。また、文字を書くよりも図表で書いた方がわかりやすい場合は、ビジュアル面をメモするといいでしょう。メモの段階で図表のイメージをつかめていれば、資料を作成する場合などに役に立ちます。

その4.自分の能力を過信しないこと

メモを取らない理由として「取らなくても大丈夫」と自分の記憶に頼る方も少なくありませんが、その過信が仇となることがあります。人は物事を忘れる生き物であることを肝に銘じ、メモを取ることを習慣にしましょう。

メモは確認することによって初めて意味を成します

メモを取ることで重要なことは、“書いた内容をきちんと見返す”ということです。これを怠ると、メモをした意味がありません。ペンを走らせることで周囲に対してのアピールの姿勢は伝わりますが、内容をしっかり把握できていなければメモを取っていないのと同じです。

内容を振り返り、確認し、理解するという手順を踏むことで、メモが活用されたといえます。業務を行う際には、常にメモを見返すことのできる状況をつくっておきましょう。そうすることにより、内容理解を深め業務に集中できます。そして、メモを見てわからないときに初めて質問をしましょう。その際もメモの内容に基づいて確認することで、教える側も教わる側も内容をしっかり振り返ることができ、行うべき業務を整理できます。

社会人として、メモを取ることは仕事の一部です。指示されてやるのではなく、内容を理解するために自分自身で主体的に行うことが求められます。メモの取り方を自分で工夫し、アレンジすることで、楽しみながら仕事をしていきましょう。

2020/06/01 更新

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