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脱却すべき“つもり”止まりの行動

脱却すべき“つもり”止まりの行動

自分ではものすごく頑張ったつもりでも「周囲からはあまり評価されていない」という経験をお持ちの方も多いかと思います。その原因は、仕事をした“つもり”になっていることかもしれません。そもそも仕事に対する評価は他者が判断するものであり、自らが判断するものではありません。他者評価が低いのに自己評価だけが高い――このズレは仕事をしたつもりになっている時に生じやすくなります。自分だけが達成感を得る“つもり”止まりの仕事から脱却し、周囲も認める成果をあげるためには、どのような点に気をつけるべきなのでしょうか。

勘違いが生じがちな“つもり”の思考回路

2011年に発売され話題となった海老原嗣生氏の『仕事をしたつもり』。この書籍によると仕事をしたつもりになってしまう原因は、「ルールや体裁を整えることこそが自分の仕事になってしまい、さらにそれに疑問を持たないこと」とされています。学生の頃に中間・期末試験の前に勉強のスケジュールを立てたり、ノートを整理したりするだけで勉強をしたつもりになった経験をお持ちの方も少なくないでしょう。仕事をしたつもりになってしまう方は、同様のことを社会に出てからも続けてしまっています。

仕事は自分のためだけにやっていても得るものが少なく、なかなか評価には結びつきません。自分以外の誰かのために、ひいては社会に役に立ってこそ初めて仕事をしたといえます。他者の役に立つには、相手の視点に立って物事を考えることが大切です。仕事においてはクライアントやパートナー側の視点を持ち、「いかに価値を提供できるか」「喜んでもらうために何が必要か」を常に考えることが不可欠になります。ものすごく頑張ったのに評価されないと思っている方は、主観的な考えが強く、そこに相手に喜んでもらいたいといった視点が含まれていないケースがほとんどです。

周囲から評価されないということは、クライアントやパートナーに価値を提供できていないということと同義でもあります。お客様に価値を提供し、その対価としてお金をもらうことが仕事の基本なだけに、自分本位の働き方に終始しているだけでは仕事ではありません。今一度自身の働きぶりを振り返ってみましょう。

仕事をしているつもりになっている人の特徴

仕事をしたつもりになっている人は自分の満足度が第一である点が特徴であるゆえに、たとえば「会議において無駄に長い資料を作る」「相手の意見を否定するだけで一切の代替案を出そうとしない」「クライアントやパートナーに対しても、求められてもいない説明を延々とする」「業績回復のアイデアを求められたとき、商品の値下げしか主張しない」といった傾向が見られます。

このように仕事をしたつもりになっている人の特徴には、「量や見た目だけを重視する」「自分の意見だけをぶつけ相手の話は聞かない」「意見も一辺倒のもので自己満足でしかない」「抜本的な解決策に結びつかない主張を繰り返す」といった共通点があります。特徴をざっと見ただけでも、そんな人とは一緒に仕事をしたくはないでしょう。

クライアントやパートナーが何を求めているのかを考えず、さらに周囲の意見を尊重することなく、固定概念に凝り固まって自分の作業に没頭する――そんな仕事を繰り返していては成果などあげられません。なぜなら「他者に価値を提供する」という仕事の本質を見失っているからです。自分の意見が正しいと思い込んだり、具体的な解決策を見出せずにいたりするのも、そうした本質からズレている仕事をしているからでしょう。

“つもり”を卒業して実際に成果をあげるためには

仕事した“つもり”を卒業するためには、まず「頑張っているのに評価されない」という思考を捨てることから始めましょう。仕事を頑張るのは当たり前のことであり、頑張っているのは自分だけではありません。そして、社会において成果の出ない努力は評価の対象にならないことを理解しましょう。

仕事の成果は、他者からの評価がすべてです。他者に「価値がある」「役に立った」と思ってもらわなければその仕事の評価はゼロ、もしくはマイナスになることもあります。まずはクライアントやパートナーの視点に立ち、相手の話を聞く姿勢を持つようにしましょう。その上で量や見た目を競うのではなく、「相手が本当に求めているものが何であるか」を考えて提示すること――それで初めてその仕事に価値が生じるのです。

特に仕事が忙しい時や余裕がない時は、ついつい相手の視点に立つことを忘れ、がむしゃらに量をこなすことで仕事をしたつもりになってしまいがちです。そういった時こそ一旦立ち止まり、冷静になって客観的に物事を見てみましょう。“つもり”ではない本当の仕事は、相手のニーズを理解することから始まるのです。

2016/09/13 更新

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