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無責任の象徴“丸投げ仕事”を卒業しよう

無責任の象徴“丸投げ仕事”を卒業しよう

「依頼が雑」「手抜きしている」と感じる、俗にいう“丸投げ仕事”。仕事を依頼される側であれば一度はそういった仕事を請け負ったことがあるかと思います。自分で責任を持たずに相手にすべてを任せてしまうのは、社会人として働くうえでもっとも信用をなくす行為であり、“無責任の象徴”です。特に責任のある立場の上司から部下へは、絶対にあってはいけないことです。では丸投げ仕事を卒業し、相手にとってわかりやすい依頼や指示をするためには何が重要なのでしょうか。

仕事に対して無責任な仕事をする人の共通点とは

仕事について自分の頭で考えず、他の人に全部押しつけてしまう人は仕事に対して無責任な人といえます。なぜなら仕事は、その人しかもたらせない価値を提供することに意味があるからです。アイデアを練って、想いをカタチにするために、行動に移してこそ価値あるものをもたらせます。仕事における手間の部分を他人任せにしてしまう人は、無責任であり社会人としての信用をなくす人です。以下では仕事に対して無責任な人の2つの特徴をご紹介します。

1.仕事の仕方が雑で自己中心的

無責任な人は基本的に考え方が自己中心的です。そのため、依頼された仕事に対しても相手の意図を汲み取ることをしません。すべて自己流でこなそうとするため、相手の依頼の意図とはまったく違う結果を生むことがあります。また、スケジュールを守らなくても気にせず、マイペースを貫く傾向があります。

2.言い訳が多く、すぐ人のせいにする

もう一つの特徴としては、自分に絶対の自信を持っているという点です。そのため、仕事上で何かミスがあっても素直に非を認めず言い訳ばかりして人のせいにします。また、逆に仕事がうまくいった時はすべて自分の手柄にしようとすることもあります。部下に仕事を丸投げにしておいて、成果は自分のものにするというご都合主義な人が多い傾向にあります。

明確な違いがある「丸投げ」と「任せる」

依頼者が作業者に対して仕事を頼むときの方法としては、「丸投げ」と「任せる」の2通りがあります。「丸投げ」をしてしまう人はこの違いがよく分かっていない場合が多く、自分では「任せている」と認識しています。しかし、この「丸投げ」と「任せる」には明確な違いがあります。

仕事を丸投げする人は、上述したように無責任な人であることがほとんどです。そのため、仕事が雑であり、期限、優先順位、要求レベル、仕事の目的、最終形の共有などをしないことが多いです。それにもかかわらず、提出された成果物に対して文句をつけ、責任の所在を作業者に押し付けます。つまり、「自分本位の都合のいい依頼」が丸投げに当たります。

一方で仕事を任せるということは、まず最終形を共有し、期限、優先順位、要求レベルを伝えたうえで、後の細かいやり方に関しては相手に一任するスタイルです。そして、提出された成果物に関してはすべての責任を持つことを徹底するのです。「相手にやりやすいように仕事を依頼し、そして最終的な責任を自ら請け負うこと」がポイントになります。責任なくして相手に仕事を任せることなどできません。

仕事を請け負う人の目線に立った依頼を

仕事を「任せる」際にやり方まですべて指示を出す人もいます。自らに責任があるので、事細かに指示を出したくなるのもわからなくもありませんが、作業する側からすると非常に窮屈です。しかも、いわれ仕事だけを任せていると、細かい指示がなければ何もできない人間になってしまいます。丸投げはもちろんよくないことですが、すべてにおいて細かく口出しするのも考えようです。一定のレベルで相手を信用することも、任せることの1つです。

仕事を依頼する時は、一旦、請け負う側の目線に立ち、どういった形で依頼されれば一番モチベーションを高く保つことができるかを考える必要があります。「これだけの情報で問題なく仕事ができるか」「創造力を生かす余地は残っているか」などを十分に考慮しましょう。相手が仕事しやすい環境を整えたうえでお願いすることで、仕事の成功率も確実に上がります。

人に任せた仕事が高い評価を得ることになったら、それはあなたの成果にもなります。ただ、そのためには成功を逆算して依頼に落とし込む思慮深さが必要です。ビジネスシーンでは、虫のよすぎる話などそうは存在しません。そのため、自らがきちんと計画に落とし込み、信頼するパートナーに仕事をわかりやすく依頼することを心がけることが大切です。そうした動きこそが“丸投げ仕事”からの脱却につながります。

2020/10/07 更新

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