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社会人力をグッと高める2つの疑う力

社会人力をグッと高める2つの疑う力

「信じる」という行為は非常に崇高で素晴らしいことですが、ビジネスシーンでは人のいうことを真に受けてばかりいても成功をつかめません。時には目の前の事象を疑うことも必要なのです。また、疑うという言葉にも2つの意味合いがあることをご存知でしょうか? 異なる2つの疑う力「doubt&suspect」の考え方を学びましょう。

「疑う」ことは実は“興味の表れ

あなたは恋人から「浮気していない?」「ウソついているでしょ?」と疑惑の目を向けられたことはありませんか? そして、疑いをかけられたことに頭にきてケンカになってしまったなんてこともあるのではないでしょうか。そういったケースでは、自分は潔白であるからこそ「心外だ」と思うかもしれませんが、相手も悪気があるわけではありません。疑う気持ちというのは実は“興味の表れ”でもあるのです。

よく「信じる」という言葉の反対語が「疑う」であるといわれていますが、実際にはこの2つの言葉は対極に位置しているわけではありません。その説明として初対面の人を例に挙げてみましょう。初対面の人と話す際に相手がどういう人かわからないので、会話に困ることがあるかと思います。「この人どんな人なのだろう?」と頭の中でイメージするかと思いますが、そういった相手に対して抱く疑問の感情も「疑う」ことの一種なのです。

また、初対面の人に急に「100万円を貸してください」といわれた場合に、迷わずに貸せる人が一体何人いるでしょうか? 初めて会った見ず知らずの人のことをいきなり信用しようにも、それは無理な話でしょう。人を「信じる」ということは“信頼の積み重ね”であり、疑いつつ相手を少しずつ知り、ちょっとずつ信頼を積み重ねることではじめて相手を信じることができるのです。

「信じる」という行為は“興味を持つことの極み”

「信じる」過程に「疑う」という言葉があるとしたら、実際に「信じる」の対極に位置する言葉は何なのでしょうか? 疑う気持ちは“興味の表れ”であることを説明しましたが、疑いを持たないことはつまり“興味がない”ことを意味します。興味を抱いていない、言い換えれば「無関心」であることが「信じる」ことの反対語なのです。

無関心

上記の図のように人の興味の過程はまず「無関心」からスタートします。そして、徐々に興味を持ち始め、いろいろなことが気になり始めます。そして、芽生えた疑念をすべて払しょくすることによって初めて「信じる」に到達できるのです。

興味の過程はビジネスシーンに関しても同様だといえます。営業マンが初めて会った方から即決で契約をもらえるケースは稀なはずです。ほとんどの場合は興味がないところからスタートし、まずは少しでも興味を持ってもらえるように努めます。いろいろな障害をクリアすることで不安要素を取り除き、最終的に信頼を勝ち取ります。つまり「信じる」という行為は“興味を持つことの極み”であり、疑い続けることによってこそ成せる領域なのです。

2つの疑う力「doubt&suspect」とは

疑い続けることによって初めて信じることができますが、ではどのように物事を疑えばいいのでしょうか? 意識していない方がほとんどですが、実は「疑う」という言葉には2種類あり、それぞれに違った役割があります。その2種類とは「doubt」と「suspect」です。

doubt(don’t think)

~かどうか疑問に思う、~でないと思う

『固定概念を打ち破って物事を考える』

前提条件は間違っていないか、自分の仕事に穴はないかなど常に目の前の物事や事象について「なぜ」「本当に?」の意識を持って取り組むこと

suspect(think)

~だと推測する、~だと疑う(思う)

『常に仮説を立てて物事を考える』

先々を予想し、相手の心境について常に予測と推測を行うようにすること。「恐らく」「今までの傾向から」と現状分析や経験則から近未来についての仮説を立てて行動すること

簡単に違いを説明すると「doubt」が過去についての疑いで、「suspect」が未来に対しての疑いです。固定概念に対して疑問符を持って取り組む「doubt」は、現状の課題や問題点を明確にすることができます。もう一方の「suspect」は、現状分析や経験則から今後のビジョンを明確にする際に役立ちます。双方とも優れたビジネスマンになるためには、不可欠な考え方といえるでしょう。

仕事において成功を収めるために何よりも大切なことは物事に対して興味を持ち、そして疑問に思うことです。インターネットが普及し、検索エンジンによって何でも“ベストアンサーが見つかる時代”となりましたが、その反面、疑うことを放棄している人が増えている印象があります。もし信じるという言葉を盾に何も考えないことに慣れてしまっているとしたら、まずは日々の業務において小さな疑問を見つけることから始めてみてはいかがでしょうか? そうすれば視野が広がり、仕事の幅もきっと広がるはずです。

2016/04/23 更新

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