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社会で高く評価される人が持つ柔軟性・適応力

会社内で出世頭となる人材は例外なく優秀な人材である、と考える方も多いかと思います。もちろん能力は重要な要素ですが、いくら仕事ができるからといって、それだけで会社から評価されるわけではありません。仕事は多くの人が関わり合うため、周囲の人々とうまく連携しながら仕事を進めるといった柔軟性や適応力が求められます。では、周囲から評価される柔軟性・適応力を身につけるにはどんなことに気を配ればいいのでしょうか。

社会で専門能力以上に求められる柔軟性・適応力

仕事で成果を出すためには、自身の能力やスキルを上げることが考えられますが、実はそれ以上に重要なことがあります。それは“働く環境に適応すること”です。世の中には多くの企業が存在しており、その1つひとつの会社において労働環境は異なります。上司、同僚、後輩、取引先など多くの人との関係性や歴史の上に成り立っており、様々な物事と連携して仕事を進捗させることが求められます。自分が置かれている環境に適応し、問題があれば1つずつ解決していくことが成功への道と言えるでしょう。 たとえ、ものすごく高い能力を有していても、それを誇示しているだけでは、いざ困ったときや協力要請が必要になった際に誰も力になってくれない可能性があります。自分の能力に胡坐をかかず、周囲に頭を下げる謙虚さを忘れないように肝に銘じておきましょう。 個人としてどんなに優れたとしても、独りよがりであったり、自尊心が強すぎたりする人は社会ではあまり評価されません。自分の持っている能力を最大限に発揮するには、自分の理想に固執することなく相手の話に耳を傾ける柔軟性を持つことが大切です。そして、それぞれの環境の中で、できる限りのことをやろうとする適応力が求められます。そのような「環境に馴染むための力」こそが、専門能力以上に必要とされるのです。

海外赴任をイメージするとわかりやすい適応力

環境に適応することの重要性は社会人にとって不可欠な要素ですが、なぜそれが求められるのかということに気づいていない方も多く見受けられます。たとえば、自身が海外に赴任することをイメージするといいでしょう。海外展開する会社や部署で働くうえでもっとも重要になるのは語学力だと考える人が大半ですが、実はそれ以上に適応力が求められます。 もちろん、語学力はコミュニケーションのためには不可欠です。しかし、周りを見渡せば、日本語がうまく話せなくてもコミュニケーションを取り、環境に適応している外国人を見かけたことはないでしょうか?言語が話せなくても、その国の環境や風習に慣れることができる人――つまり、状況の変化に柔軟に対応できる人は、どんな環境に身を置いても活躍できる可能性が高いのです。語学力にしか関心がない人は、外国の文化や考え方に馴染むのに一苦労するケースも珍しくありません。 わかりやすいように、海外で環境に順応することを例に出しましたが、同じことが会社においても言えます。つまり、「どんな能力を持っているか」というよりも、「与えられた環境においてどのように適応していくか」ということが求められるのです。だからこそ、自分に特別な才能や能力がないと考えている人こそ、周囲にどうやって受け入れてもらうか、必要としてもらうかということに真剣に取り組みましょう。それによって、自身の存在価値は劇的に向上し、所属する環境において求められる人材になるはずです。

優れた能力を組織に還元することが重要

環境や相手のペースに合わせながらも、自身の能力を最大限に発揮できる人材こそが柔軟性・適応力に優れた人です。柔軟性・適応力に優れていれば、どんな環境においても周囲と協力体制を築くことができ、シナジーを生める可能性が高まります。相手の能力をうまく引き出すことができることも才能の1つであり、優れた人材の特徴だと言えるでしょう。 仕事は1人でするものではなく、多くの人びとが携わって進行するものです。その風土にうまく順応しなければ自分の力を発揮することはできません。社会で活躍できるビジネスマンは優れた能力を有しているだけではなく、その能力を上手に組織に還元する力も持っている必要があります。そして、その還元する力こそが柔軟性や適応力です。自分の能力を自分のためだけに使うのではなく、組織のために使うといった考え方を持つことが、社会で評価されるための第一歩となります。

2021/03/12 更新

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