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出世のために実践したいキャリアの棚卸し

昇進や転職などでキャリアアップを目指すうえでは、これまでどんな実績や成果をあげて、今後はどんな働き方をしていきたいかを整理する必要があります。昇進試験や転職の面接などの際に自身のキャリアを定量的に、そして具体的に説明するうえでも「キャリアの棚卸し」は欠かさずに行うべき事項でしょう。また、今すぐにキャリアアップを目指していないとしても、棚卸しで経歴を振り返ることはビジネスパーソンとしての価値を見出すきっかけになるはずです。

意外と説明できない自身のキャリア

自分がやりたいことやなりたいものを言葉で表し、考えを的確に他者に伝えることは実はそれほど簡単ではありません。なんとなくぼんやりとはわかっていても具体化できない理由、それはこれまでの自身のキャリアの棚卸しができていないことが大きな要因です。自身のキャリアを振り返り、これまでやってきたことを明確にすることで、自身の得意分野やPRすべきポイントがわかります。その点が明確であれば、自身の目指すべき方向性も具体的になってくるでしょう。 わざわざ棚卸しなどをしなくても、自分の得意分野やPRすべきポイントはわかっていると考える方も多いかもしれません。しかし、転職活動や社内での評価面接において、自身をしっかりとアピールするにはこれまでのキャリアを端的に説明する必要があるでしょう。 たとえば、営業で培ったコミュニケーション能力が武器だという方だとしたら、そのことだけをアピールしてもそこまで高い評価を得られないかもしれません。営業でどういった商品、サービスを販売し、どれだけの売上を作ったのか。また、トラブルが起きた際にはどのように解決したのか、後進の指導はどのようにしたのかなど細かく振り返ってこそ初めて自分が得意とすることがわかり、より具体的な自分だけのアピールポイントを伝えられるようになるのです。

キャリアアップをするうえで大切な棚卸し

キャリアの棚卸しができていない状態で転職活動をしても、本当にやりたい仕事に就くことは難しく、仮に就けたとしても理想としていた働き方を実践できないことが考えられます。また、昇進試験でも自身の的確なアピールができず、望む結果を得られないことも想定できます。 キャリアの棚卸しをすることでそうした理想と現実のギャップを埋められる可能性が高まりますが、具体的にどのような行動に移せばいいのでしょうか。おすすめは紙やパソコンを使い、表にしてかき出す方法です。以下の手順で自身のキャリアを整理してみましょう。 1.これまでの経歴を振り返る まずこれまでに経験してきた職種、職務、そして実績、成果を直近から過去にさかのぼって記載します。ポイントは箇条書きで記載していき、その後、1つずつ膨らましていくことです。特に大きな成果をあげたことやトラブルを回避したことなどの状況は細かく記載するようにします。 2.自身の経歴を自己分析し、評価する これまでの経歴を明確にしたら、次にそれに対する自己分析、評価を行います。年ごと、職種・職務ごとに自己でランクつけをします。そうすることで自分の好きなこと、得意分野、そしてやりたいことをやるために足りないスキルが見えてきます。 3.今後、やりたいこと、取り組みたいことを考える 経歴、自己評価をもとに今後のキャリアビジョンを記載していきます。現在勤めている会社でもいいですし、別の会社でも構いません。自分が将来的にやってみたいことを具体的に記載します。その際、目標や理想を具体的な数字などで表すようにすると、よりやりたいことが明確になります。

どの道を進むうえでも経歴は整理すべき

キャリアアップをするうえでは自身の価値をしっかりと理解し、そのうえでどんな相手に対してもそれをしっかり伝えられるかが重要なポイントになります。昇進・転職・部署異動など、どんな選択をしたとしても、自身のキャリアの整理ができており、その内容を自身の言葉で伝えられるに越したことはないのです。 そういった意味でも将来を決めるには、まず“自分の現在地”を知ることが重要です。そして、今の自分を知るには、これまで自分が進んできた道を振り返ることが一番の近道です。キャリアの棚卸しはなんとなくわかったつもりになっていた自身のキャリアを明確化するには最適な方法であると言えるでしょう。

2021/03/05 更新

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