ビジネスでは日々多くの出会いがあります。特に営業など外部の方とのやり取りの多い職種の場合は、さまざまなシーンで名刺交換をする機会があることでしょう。そして、その後に挨拶の意味合いも込めてお礼メールをするのは基本的なビジネスマナーです。しかしこのお礼メール、“ただ形式的に送るだけ”になっていたりしませんか?その1通のメールがビジネスチャンスを広げるきっかけになることも珍しくないだけに、その機会をふいにすべきではありません。
お礼メール1通にも工夫を凝らすことが大切
訪問や交流会などで名刺交換を行った後で送るお礼メールは、ビジネスの基本だと言えます。しかし、送ることだけを意識してしまい、毎回内容が同じテンプレートで送っている方もいるでしょう。テンプレートがすべていけないという訳ではありませんが、相手への感謝が伝わり、今後の関係性の発展がつながる内容であることが最低限求められます。そのため、1通1通に工夫を凝らすのが理想的です。お礼メールはメールを読んでもらったうえで、相手に自分を印象づけることが重要であることを意識しましょう。
ただ、工夫を凝らすのはもちろんですが、それ以前にしっかりと以下のような基本的なポイントを押さえておく必要があります。日々のメールにおいて礼を欠くことがないかきちんとチェックしましょう。
チェック1:お礼メールはなるべく早く
お礼メールが遅くなると、訪問での内容を忘れたり優先度が低いと思われたりする可能性があります。もちろん、「仕事が立て込んでいてメールを打つ暇がない」という場合もあるかもしれませんが、遅くても翌日の午前中までには送ることが望ましいでしょう。
チェック2:誤字脱字のない文章を
当然のことではありますが、メールを送る際は誤字脱字のないように心がけましょう。特に相手の企業名や氏名、敬称の漏れなどは石橋を叩いて渡るくらいに十分注意しましょう。
チェック3:読みやすい文章を心がける
相手によっては1日に何百通ものメールを受け取っている可能性もあります。そのため、まずは件名で「誰からのお礼メールなのか」をきちんと明記し、本文では要点をまとめたり改行を挟んだりして読みやすい文章を心がけましょう。
喜ばれるお礼メールとそうでないものの差とは
お礼メールで相手の心をつかむためには、ただ基本ポイントを抑えただけのテンプレート的なメールでは難しいかもしれません。そのため、工夫を凝らして相手に喜んでもらえるメールを意識しましょう。メール1通にしても考えて送る癖を身につけることが大切です。たとえば以下のような内容だとテンプレートのような印象を相手が受けるかもしれません。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
名刺交換のお礼を簡潔にメールでまとめている点は良いと言えます。しかし、当たり障りのない内容に終始しているため、印象に残りにくいことが予想されます。少しでも印象に残るようなメールにするためには、「具体性」と「行動」を書き加えるようにしましょう。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
取り組み内容を具体的に明記し、また自身の自発的な行動について記述することで先方への興味をより示すことができます。そして、現実的なアポ取りの内容をさりげなく加えることで、先方が興味を示してくれれば、一気にビジネスチャンスが広がることが期待できるでしょう。
メール1通からビジネスが始まることを意識しよう
ビジネスで行う機会が多くなる名刺交換。「交換しただけ」で終わらせないためにも、お礼メールは必須です。しかし、ただメールを送るのではなく、その1通のメールが今後のビジネスにつながる可能性があることをしっかりと意識したうえで明確なメッセージを込めるようにしましょう。ちょっとした工夫でその可能性を広げることができるのであれば、実行しない手はありません。
仕事で成功を収める人ほど気配り上手な傾向にあります。それはお礼メールにおいても例外ではありません。彼らは1通のメールがビジネスのチャンスになる可能性を理解しているからこそ、丁寧で魅力的な内容にすべく工夫を常に怠らないのです。まずは1通のメールの意識から変えていきましょう。