サイトのビジュアルを構築する「Webデザイナー」
インターネットが爆発的に普及した現在では、PC、スマホ、タブレットとデバイスを問わず多くの方が絶えずWebを閲覧しています。数え切れないほどにサイトの数が増えていますが、そうしたサイトはWebデザイナーの手によって設計されています。Webを主戦場にしているデザイナーの数は近年急増しており、この増加傾向の波は未だにおさまる事はありません。今回はサイトのビジュアルを構築するWebデザイナーについて紹介します。
サイトのデザインを担当するクリエイティブな仕事
インターネット上には無数のWebサイトがあります。そのWebサイトの画面ページのビジュアルをデザインするのがWebデザイナーです。ページの見た目を美しくデザインし、閲覧者が使いやすいようにサイトを設計します。Webサイト制作を依頼された後、どのようなサイトにするのかを話し合い、クライアントに合わせた構成を考えながらサイト制作をする、クリエイティブな仕事です。業務内容は大きく分けて「構成とレイアウト制作」「デザイン制作」「コーディング」の3つになります。
構成とレイアウト制作 | まずはクライアントと相談し、Webサイトのレイアウトを決定します。サイトのページ数や基本的な構成、そしてサイトのビジュアルを決める作業です。 |
デザイン制作 | レイアウト決定後、デザイン制作に進みます。Webサイトのイメージに合う色や装飾を決める作業です。「Illustrator」や「Photoshop」などのグラフィックソフトウェアを使用しながらWebサイトの配色、ロゴ、アイコンの配置を決めます。クライアントのイメージと擦り合わせながら全体のデザインを制作します。 |
コーディング | クライアントからデザインレイアウトの合意が出たら、「HTML」「CSS」「JavaScript」などのサイト構成言語を使用してコーディング作業を行います。HTMLで文章や画像を表示させ、CSSで配置やフォント、色などを調節し、Java Scriptでサイト内の動きを表現するのが主なコーディング内容です。レイアウトに沿ってミリ単位で最終調整を行うため、集中力が必須となります。 |
クライアントが望むイメージをカタチにしていく上で、クリエイティブな思考は必須要素です。また、専門的な知識を学ぶ必要があるため、多くの人はWebデザイナーの専門学校に行き、プロの道を目指します。また、パソコンと向き合いデザインをするだけではなく、どのような方向性のサイトにするのかなどクライアントの要望を聞くこともWebデザイナーの重要な仕事です。そのため、相手の要望を正確にヒアリングするコミュニケーション能力も求められます。
区別する必要があるアートとデザインの違い
クライアントの要望を聞き、それをカタチにしていく人の職種はデザイナーなのかアーティストなのか。明確な定義づけができない人が多いようです。そもそもデザインとアートの間にはどんな違いがあるのでしょうか。
デザインの主目的は「他者に意図を伝えること」です。意見やアイディアを伝える一つの手段と言えます。そのため、そのデザインを見ても考えや意見が伝わらないとすれば、良質なデザインとは言えません。デザインを通してその重要性などを他者に伝え、何らかの行動を起こさせることが重要です。そして、デザインは他者を楽しませ、収益をもたらす商業的な要素も含みます。客観美を作り、誰が見ても理解できるビジュアルを制作することがデザインです。これがWebデザイナーの仕事です。
一方、アートの目的は「アイディアを表現すること」です。そのため、他者に理解される必要はありません。利益を目的とはせず、完全なる表現目的で生み出された主観美がアートです。これがアーティストの仕事です。アーティストが目指す方向とWebデザイナーの目指す方向はこれほどまでに異なるため位置づけは変わります。
Webデザイナーだからこその魅力とは
Webデザイナーは専門的な知識が必要で、クライアントの要望をきちんとヒアリングするコミュニケーション能力が求められるため、敷居が高いイメージを持つ人が多いようです。しかし、Webデザイナーならではの魅力があります。
Webデザイナーの魅力は今後も長く必要とされる職種ということです。ネット社会の中、Webサイトで集客を狙う企業や個人事業主は数多く存在します。そのため、専門的な知識を得たWebデザイナーの需要は今後も高まっていくでしょう。将来的にも需要が高く、一度技術を身につけたら長くキャリアを積んでいけることが最大の魅力です。
Webデザイナーは何か一つ技術を身につけ、専門的に活動したいという人に向いている職業と言えます。デザインセンスやコミュニケーション能力を活かしたいという方は、Webデザイナーにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。