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労働者にとって不可欠な、社会に新たな価値を生む「ゼロイチ」力

2019/11/04

 

労働者にとって不可欠な、社会に新たな価値を生む「ゼロイチ」力

金融系のテクノロジーであるフィンテックは言わずもがな、人間社会における各分野のテクノロジーは日進月歩であり、常に人々の生活を豊かにする新しい技術が開発・導入されてきました。そうした人々の生活に新たな価値を生み、イノベーションを起こせるのは、ものすごいエリートか特別な才能の持ち主だと考えられがちです。しかし、実際は社会に大きな影響を与えた偉人は、特別優秀な人ばかりではありませんでした。それでも社会に大きな影響を与えることができた要因には「ゼロイチ」力の有無が大きく関係しています。

0→1を実現する「ゼロイチ」力とは?

人類史上に名を残すような偉人たちは、これまでの常識を覆す発見をして、さらには社会に多くの価値を生み出してきました。相対性理論を説いたアインシュタイン、地動説を唱えたコペルニクス、進化論を唱えたダーウィンらは、世界に大きな影響を与えてきました。彼らのように誰も考えたことのない理論を成立させ、注目されていなかった領域で成果を挙げることを“「ゼロイチ」力”と言います。文字通り物事を0→1に傾ける力であり、固定概念を覆すことのできる力を指します。

「ゼロイチ」力は何も世界的な発明や学説だけに限定されることではありません。さまざまな発見や開発がなされてきた現在においても、まだまだ文明の利器は進化の過程を辿っている最中であり、これからもテクノロジーは進歩し続けるでしょう。そのため、現代のビジネスにおいても「ゼロイチ」力を発揮することによって、これまでにはなかった事業を開始したり、社会貢献をしたりすることも十分に可能です。

たとえば、Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズ氏がiPhoneやiPadを中心とした携帯端末を開発したことで人々の生活が大きく変わりました。また、マーク・ザッカーバーグ氏がFacebookの運用を開始したことで世界のコミュニケーションのあり方が大きく変貌を遂げました。このように今までなかった物を生み出したり、まったく新しい事業を展開したりすることで社会に多大なる影響を与えることがあります。

各フェーズの特徴やゼロイチとイチジュウの違い

当然ながら何もない創世記の状態からビジネスを軌道に乗せ、文字通り初めの一歩を踏み出す「ゼロイチ」力は社会でも大きく評価される傾向にあります。ただ、ビジネスに関しては常に発展性が求められるので、素晴らしい事業として華々しくゼロイチが成功しても、その後が続かずに潰えてしまった事業も数多く存在します。0→1を達成したのであれば、次の“数字を増やす作業”が求められます。

そこで「ゼロイチ」力とよく比較されるのが、「イチジュウ」力です。イチジュウは1→10にすることであり、新たに生み出した事業をうまく軌道に乗せるフェーズに位置します。何もない状態から何かを生み出すことはできなくとも、今あるものをうまくスケールアップさせることが得意な人も存在します。ゼロイチとイチジュウのどちらが秀でているとは一概には言えないものの、どちらも事業が拡大していくうえで欠かせないフェーズだと言えるでしょう。

また、そうしたビジネスにおけるフェーズの考え方はさらに多様化しており、現在ではすべての始まりの起源となるゼロマエ(→0)、イチジュウ後のさらなる成長過程を描いたジュウサンジュウ(10→30)、サンジュウゴジュウ(30→50)、ゴジュウヒャク(50→100)といった考え方にも派生しています。もし、たとえば今後起業したり、新たな事業を展開したりしたいと考える場合は、成長フェーズをそれぞれの数字で表してみると思考が整理できるかもしれません。

新しいことへの挑戦が生むゼロイチの成功

ビジネスが広がりを見せる過程を数字で説明してきましたが、それぞれに優劣をつけるのは非常に困難です。しかし、まず一歩目を踏み出すことができなければ何も始まらないので、ビジネスにおいてもゼロイチの重要性は今一度認識し直すべきでしょう。たとえば、営業においてもすべての始まりは新規開拓からです。良好な関係を継続している取引先も、必ず最初の契約のきっかけがあります。そうしたすべてのスタートアップに関わることは職種問わず非常に貴重な経験になるはずです。

ここで気を付けたいのが、「新しいことを始められる人は何か特別な才能を持っている」と思い込んでしまうことです。確かに前述したアインシュタインらの偉人や、ジョブズ氏らの起業家の例からは、壮大な話に思えてしまいますが、自分の身の回りの仕事において誰も手を出していない領域に一歩踏み込むだけでもそれはゼロイチだと言えます。決して自身でハードルを上げすぎることなく、社会で数多くトライをして場数を踏むことこそがゼロイチの原点となり得るのです。

 

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2019/11/04 更新

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