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成功者の共通点「ビジョナリー」な視点とは

歴史に残る発明家や大企業で大きな成功を収めた経営者の共通点は、自身のやりたいことに対して明確なビジョンを持っていることです。そうした「ビジョナリー」な視点は会社や社会全体を変えるためには、不可欠な要素だといえます。ビジョナリーな視点を持ち合わせるためには、ビジョンに対する考察を思い巡らせることを常に意識する必要があります。ビジョナリーな視点とは誰かに教わって身につくものではなく、自身で考えることによって養っていくものなのです。

「ビジョナリー」とは先見の明がある人

「ビジョナリー」という言葉は誰もが一度は耳にしたことがあるかと思いますが、正確に意味を理解している人は多くないかもしれません。ビジョナリーは和訳では“先見の明がある”という意味です。仕事においては他の誰もが気がつかない独創的かつ先見性のあるアイデアを考え、ビジネスとして実現化することで社会に対して大きな影響を与える人のことを指します。Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズ氏らが典型的なビジョナリーな視点を持っている人といえます。

この「ビジョナリー」という言葉は、今でも多くの経営者やビジネスマンに愛読されている「ビジョナリーカンパニー」(1995年9月発売)という書籍でもタイトルに使われています。この本の中でビジョナリーとは、単に先見性を持った商品、サービスで利益を上げている企業ということではなく、「見識のある経営者で広く尊敬されている」「当初の商品のライフサイクルを超えて長く愛され繁栄している」「私たちの社会に大きな足跡を残している」などいくつかの基準を果たしていることが、ビジョナリーであると定義されています。

つまり、単に先見の明があり、壮大なビジョンを持っているだけでは、ビジョナリーと呼ぶには少し違うのかもしれません。ただ、仕事において現状のその先を考えて働くことは自身が成長するうえでも欠かせない要素です。たとえ会社経営レベルの話でなかったとしても、大きなビジョンを持って仕事に取り組むことが重要になります。

何かを成し遂げるために重要な明確なビジョン

ビジョナリーカンパニーでも語られているように、何か大きなことを成し遂げるには、自社の利益を追求するだけではなく、社会全体を巻き込んでいくという気概が必要となります。そのためには漠然とした想いではなく、強い意思のもとに明確なビジョンを描くことが大切です。

たとえば、「多くの人にとって役立つ商品を開発して社会を変える」というビジョンを掲げたとします。言葉にすると簡単ですが、その社会とは具体的に何かということまで深く考察する必要があります。一口に社会といっても、会社が存在する地域社会なのか、それとも世界全体を社会と指しているのか――対象の範囲によってビジョンの先の目指すべきゴールは変わってきます。

また、どうして多くの人に役立つ商品を開発したいのか、単なる利益のためなのか、社会の構造や仕組みを変えたいからなのか、などを常に自問自答したうえで頭の中に自分の絵を思い浮かべることが重要です。それでなければ、実現を意識した明確なビジョンを描けないのです。

組織・社会を変えていくにはまず野望を持つこと

単純に利益を上げるということであれば、個人レベルの仕事の質を上げることである程度は実現可能です。しかし、会社の組織を変えてその上で社会を変えることを考えるのであれば、仕事の質を上げるといった個人の行動レベルでは成し遂げることはできません。

小さくまとまって日々の業務に缶詰になっていると、組織・社会どころか自分を変えることさえ間々なりません。組織・社会を変えていくためには、第一に自分の中で大きな野望を持つことが重要です。まずは会社の中に閉じこもらず、外に目を向けてみることから始めてみてはいかがでしょうか? ビジョナリーな視点を持つことの第一歩は、自分の利益・成長という範疇に留まらない聡明なビジョンを描くことから始まるのです。

2024/03/18 更新

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