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ビジネスマンに常に求められる変化への適応

ビジネスにおいて10年後も20年後も変わらずに、同じ事業や仕事をやり続けることは稀なことです。世の中の情勢は刻一刻と移り変わっているため、時代の要求に応えるサービスを提供し続ける必要があります。成功を収めるためには、常に世の中の変化に適応することが不可欠なのです。現代社会において、変わることを放棄する人は「成長が見込めない人」と判断されかねません。

刻一刻と変化し続ける世の中の情勢

「十年一昔」という世の中の移り変わりの激しさを例えた言葉がありますが、最近では3年前の技術でさえすでに古いと判断されてしまうケースも珍しくありません。特にWeb業界は移り変わりの早さが顕著であり、googleなどの検索基準に関しては数ヶ月単位で変化することもあります。それほど早いスピードで、世の中は絶えず変化し続けているのです。

そのため、経営努力を怠り“あぐらをかいている”と新たな技術開発に乗り遅れたり、異業種や海外企業などの参入により不測の事態に陥ったりすることも考えられます。変化についていけないと、たちまち経営難など苦境に立たされても不思議ではありません。さらに突き詰めれば、昨日まで軌道に乗っていた事業やビジネスが、明日も順調だという保証はどこにもないのです。

時代の要求に常に応え続けるためには、刻一刻と変化し続ける世の中の情勢をしっかりと把握することが重要になります。これは何も企業単位だけの話ではありません。ビジネスマン個人単位であっても同様です。ビジネスシーンでは何かが起きてからではなく、事前にあらゆる状況を予測し、先回りした対応が求められます。要求に応えられない企業やビジネスマンは、社会的価値を徐々に失ってしまいます。

評価が高い変化適応力のある人材

絶えず変化が求められる時代なだけに、“常に変化に適応できる人材”はどの職場でも間違いなく重宝されます。2015年3月に発表された一般社団法人 日本経済団体連合会「グローバル人材の育成・活用に向けて求められる取り組みに関するアンケート」によるとグローバル事業で活躍する人材に求める素質・知識・能力の第1位は「海外の社会・文化、価値観の差に興味・関心を持ち、柔軟に対応する姿勢」でした。

2011年に同じアンケートを行った際には3位だった“柔軟な対応力”が4年後の2015年には1位になったことからも、企業がさまざまな変化に対して適応能力がある人材を高く評価するようになったことが伺えます。それほど現代における変化のスピードは早いのです。そして、変化に対応できる柔軟性が求められる流れは今後、より顕著になってくることが予想されます。

企業が変化への適応力を高く評価する背景には、海外展開を積極的に進める企業や、生き残りのために異業種に参入する企業が増えたことが挙げられます。新たな国・業界へ進出するには、自社にはないノウハウや未知な分野に関する知見が不可欠です。その国や業界になじんで力を発揮する人材がいなければ成功は期待できないでしょう。そのため、変化への適応力がある人材の確保は企業にとっても急務なのです。

最後に勝ち残るのは変化に適応した人

社会は「弱肉強食」であると考える方もいますが、常に強い者が勝ち続けるとは限りません。たとえば、かつてアメリカでインスタント写真の盟主だった「ポラロイド社」が、デジタル画像処理の進歩を認めるのに何年もかかったというのは非常に有名な話です。ようやくデジタルに対応し始めたときには、もう時代に乗り遅れていた一件は、変化に適応できなかった最たる事例でしょう。

業績が好調で業界ナンバー1のイスに座っている企業は、守りに入りすぎてしまう傾向にあるようですが、それだと新たな技術への投資が遅れがちです。一方、変化することを恐れない新参企業は、世の中の情勢に合わせその時々で最適なスタイルを取り入れていきます。上述した事例のように常に大企業が成功を収め続けるわけではありません。「進化論」で有名なダーウィンの言葉にもあるように、「最終的に生き残るのは強い者ではなく、環境に適応した者」というのが現代社会を表す適切な表現だといえるでしょう。

また、企業だけではなく個人も同様に、現状に満足し変わることを拒むと成長がストップします。それが要因で思い描いたキャリアを形成できないことも十分に考えられます。そのため、5年後、10年後も常に価値を発揮できる人材になるためには、変化を恐れないことが大切です。そして、新たな知識や技術を貪欲に取り入れて時代の変化にうまく適応することが、ビジネスにおいても勝ち残る秘訣なのです。

2020/11/13 更新

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