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業務パフォーマンス向上のための“睡眠負債”解消

業務パフォーマンス向上のための“睡眠負債”解消

現代人の大半は慢性的な睡眠不足に陥っていると言われています。睡眠不足の状態が長く続くと借金のように積み上がり、“睡眠負債”として脳に悪影響を与えることをご存知でしょうか。脳が疲弊している状況だと仕事のパフォーマンスも大きく低下する恐れがあるため、忙しい日々が続いている人こそ特に注意が必要です。業務効率を上げて仕事で成果を出すためにも睡眠の質の改善に努めましょう。

睡眠負債が業務効率低下を招くことも

眠く頭が冴えない状態で仕事をした場合、資料に誤字脱字が増えたり、周囲からシャキッとしていないことを指摘されたりすることもあるでしょう。眠気によって集中力を欠いた状態で仕事をしていてもあまりはかどりません。業務効率を低下させないためにもしっかりと睡眠を取ってから仕事に臨むことが重要です。

味の素株式会社が小学3年生(9歳)以下の子どもを持つ25~44歳のビジネスマン(男女)を対象に2014年3月に行った「ストレス、生活スタイル、睡眠に関する意識調査」によると、仕事のパフォーマンスに満足している人に比べ、不満足の人の平均睡眠時間が14分短いという結果が出ています。また、不満足の人は満足している人に比べて、「昼間眠たくなる」「前日の疲れが残る」「やる気がわかない・朝すっきり起きられない」の項目で15~20%ほど高い数字が出ており、睡眠の質の悪さが仕事のパフォーマンスに悪影響を与えていることがわかります。

このように睡眠負債は1日単位の短期的な睡眠不足とは異なり、日々の積み重ねによって生じる慢性的な症状です。1日だけ眠るのが遅かった時などは、翌日の日中に眠くなることで寝不足であることがわかります。しかし、睡眠負債の怖いところは、毎日1時間程度といった短い睡眠不足が積み重なっていくケースが多いため、気づくことが難しい点です。睡眠不足が知らない間に借金のように積み重なっていき、原因がわからないままに業務効率の低下を招きます。

重度の睡眠負債で起こりうる健康被害の可能性

睡眠負債の影響が懸念されるのは、業務効率の低下だけではありません。睡眠負債が溜まることでさまざまな病気のリスクも高まるという調査結果も出ています。たとえば、人は睡眠不足になると食欲を増進させるグレリンが増大し、抑制ホルモンであるレプチンが作用しなくなります。その結果、食べ過ぎてしまい肥満になるケースが少なくありません。そして肥満になることで心臓疾患、生活習慣病といった新たな疾病のリスクも高まります。

また、東北大学による「睡眠時間と乳がん発症リスクの関係性について」の宮城県の女性2万人を7年以上追跡調査によれば、平均睡眠時間が6時間以下の人は7時間寝ている人に比べ乳がん発症のリスクが約1.6倍になるという結果が出ています。睡眠負債が溜まることで場合によっては死のリスクが大きな病気を発症する危険が高まることも危惧されているのです。

睡眠負債も計画的な返済が大切

業務効率の低下や健康被害を招いてしまう睡眠負債。解消するための一番の方法は、日々しっかりと睡眠をとることを意識することです。ただし、平日の睡眠時間はそのままに週末だけ寝だめをするといった方法では体内時計が狂ってしまいかえって身体に負担がかかってしまいます。朝遅く起きるよりも夜早く眠って朝の日光を浴びる方が、体内時計のリズムを良くするためにも効果的です。また可能であれば日中に15分程度の仮眠をとることも睡眠負債の返済に有効だと言えます。

借金などの資産における負債と同様に、睡眠の負債も寝だめなどで一気に解消することを考えてはいけません。睡眠負債は睡眠不足が蓄積している状態なので、夜は少しでも早く眠れるように根本的な生活習慣の見直しを検討しましょう。

2017/10/17 更新

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