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ビジネスマンとして意見を発信しなければいけない意義

ビジネスにおいて意思疎通を図るために意見交換をすることは基本的なことです。意見交換をすることによって連携を高め、共通認識を深めることができます。共通の認識を持っていれば無駄な工程をなくし、お互いの役割を理解して効率のよい仕事ができるというものです。各人の意見発信なくして意見交換はできませんが、自身の考えを伝えることに苦手意識を持っている方も少なくありません。自分の意見を明確に示せないと、仕事上でどんな弊害があるのでしょうか。

自分の意見が言えない人の心情とは

仕事をしていく上では、プロジェクトの関係者が同じ目標に向けて協力関係を築くことが成功への近道であり、そのためには各場面において自分の考えを発信していく必要があります。しかし、自分の意見をうまく言葉で表現できず、会議などで黙り込んでしまう人も少なくありません。「自身の意見を言えない=何も考えていない」と判断されがちですが、意見を言えない人たちには、それなりの理由もあるようです。 例えば、社会人経験が浅い人は、仕事に対する自身の考えを相応に持っていたとしても、それが拒絶されることを恐れる傾向があります。「間違ったことや場の流れに合わないことを発言するよりは黙っていた方が無難」だという心理が無意識に働き、口を固く閉ざしてしまう人が多いようです。また上司や先輩に対して違う意見を言うことで生意気だと思われたくないなど、組織内の上下関係を重視するあまり発言ができないことも理由のひとつなのかもしれません。 また、自分の意見を積極的に発信できない人の特徴として、自分の考えを言った後の相手の反応を過度に気にする傾向があります。「印象をよくしたい」「いい評価を受けたい」と思うがゆえに、軋轢を生むような反対意見を言わず、本音を隠してしまうのです。 そして、相手の意見に合わせることで物事がスムーズに進むといったことを何度か経験してしまうと、ますます自分の意見を言わなくなります。なぜなら、そうした対応を繰り返しているうちに、知らず知らずの間に相手に同調することに慣れてしまうからです。さらに周囲に同調することが当たり前になると、次第に自分で考えることさえしなくなり、常に相手の言葉や顔色を伺いながらでないと意見が言えなくなってしまうでしょう。

自分の意見を言わない人たちの弊害

いつも相手に同調する人は、「空気を読んでいる」と評価される場合もあります。しかし、反面自分のやりたいようにプロジェクトを進めることができず、意に沿わない仕事を割り振られてしまう、ということもあります。 本音を隠し、周りに同調することは、確かにスムーズに事が進むかもしれませんが、仕事の質は上がりません。また、いつも同じ人しか発言しないチームでは、一方通行のコミュニケーションなので、残念ながら発展性がないのです。

自信を持って意見を発信できる場を作り出すことも大切

時には双方の意見をぶつけ合わなければ、問題解決にもならないし、新たなアイデアも生まれず、お互いの成長にもつながりません。周囲との共通認識を持つためにも、納得がいくまでお互いに自分の意見をぶつけ合うことは、ビジネスを成功させるための重要なプロセスの1つです。 いかに優れた考えを持っていてもそれを表明しないと伝わらないことがほとんどです。各人は、まずは間違えてもいいので、勇気を持って自分の意見を発信してみましょう。そうすることで、周囲の見る目も変わり、お互いにもっと仕事がやりやすい環境になるかもしれません。また、チームにおいては、気兼ねなく発言できる場づくり、みんなが忌憚のない意見を言える社風づくりも大切です。そうすれば、各人から貴重な意見を引き出せるはずですから。

2021/02/19 更新

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