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後工程の業務を意識した思い遣りある対応

後工程の業務を意識した思い遣りある対応

後工程とは、自分の後に控えている次の工程の仕事のことです。 世界でもトップクラスの自動車メーカーであるトヨタ自動車では、“トヨタ式”と呼ばれる「後工程はお客様」という概念を大切にし続けています。これは後工程に控える人たちをお客様のように丁寧に真摯に対応することで、全体業務が円滑に進み、生産性が上がることを狙いとしています。組織において自分一人で完結する仕事はほとんどありません。自分の次に引き継ぐ人たちがより効率的に仕事を行えるようにするために、自社内であっても「後工程の人はお客様」という意識を持つことを大切にしているのです。

仕事は多くの人と協力することで成り立っています。進行中のプロジェクトも自分の作業の後には、社内の別部署の人やお客様、関連会社の方など後工程を担当する人たちが常に控えていることを意識することが重要になります。後工程の業務をないがしろにし、ともに仕事をするメンバーに対して協力する姿勢を示すことができなければ、プロジェクトがうまく進行しなくなった際などにその反動を受けることがあるかもしれません 。次に続く業務に対して配慮を欠いたがために、それまで各工程でそれぞれの担当者が丁寧に積み上げてきたものが全部崩れてしまうことは、避けなければなりません。ちょっとした配慮とは、具体的にはどういうものかを考えてみましょう。

品質管理においては全体感の把握が重要

仕事をうまく進行するうえで全体感を把握することは重要です。自分の業務だけに目を向けていると全体の動きになかなか気づくことはできませんが、その業務が他の人とどのような関わりを持っているのかを認識することは、仕事全体を俯瞰して見ることにもつながります。「どんなお客様から、何の依頼を受けて、どんな工程を経て、いつまでが期日なのか」等の工程を知っているのといないのでは、仕事の進行や精度に大きな差が出るでしょう。また、全体を把握することは、問題が発生した際に例えば、どこの部署と連携して問題解決を諮ればよいか等、的確でスピーディな対処ができます。結果、製品やサービスの品質を高め、仕事の精巧度をあげますので、まずは仕事を引きるける前に全体感の把握を是非行ってみてください。

自分の仕事の後には他人の工程があることを意識

前工程の人から自分が引き継いだ時に申し伝え等が不十分で苦労した経験がある方はたくさんいるでしょう。後に控える自分を含めた他者の業務への配慮がないまま引き継ぎがなされると、同じ着地に至るまでに余計な手間や時間がかかることも多々あります。たとえば、当初の予定が先方の都合で変更された場合、内容や変更を受けた日時、担当者、納期などを申し送りしないままだとしたら、それは業務効率を下げるだけでなく品質低下を招く可能性すらあり、個人のミスでは済まされず会社全体の損失に至ることになるかもしれません。 仕事は担当作業のみをこなすことだけではなく、組織的に他部署との情報交換やホウレンソウをしっかり行うことを忘れないようにすることが皆が気持ちよく仕事ができることにつながるでしょう。

できる人が実践している後工程への気遣い

後工程の人が気持ちよく仕事をこなせるように配慮を欠かさないことが必要ではありますが、配慮と言っても多くの時間を使って後工程のフォローをするのではなく、後工程に係る人が仕事をやり易くするためのちょっとした工夫を施すことで十分です。今までの流れを把握できるように自分の作業や要点を箇条書きにしてまとめたり、依頼内容を口頭説明以外にメモも残したりするだけでも効果があります。小さな配慮ですが、こうした気遣いを積み重ねることが信頼を育み、生産性の向上につながるのです。 前工程や後工程に携わる人への感謝の気持ちや思い遣りがあれば、自分がどういうことに配慮すれば仕事がうまくいくかわかるはずです。そして、“仕事というリレー”も円滑にバトンタッチされていくでしょう。

2017/08/01 更新

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