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人生100年時代の新しい働き方「ワークシェアリング」

2020/03/09
人生100年時代の新しい働き方「ワークシェアリング」

 

人生100年時代の新しい働き方「ワークシェアリング」

少子高齢化や労働人口の減少が叫ばれる日本では、外国人労働者の流入やAIなどのテクノロジーを導入することで、労働者不足を補おうとする考えが主流になりつつあります。ただ、人間の寿命が100歳まで生きることが珍しくない社会になるのであれば、長い人生において定年後の働き方を見直す必要があります。もしかしたら今後は、年齢を重ねても軽負担で働ける仕事を探す必要があるかもしれません。そんな時代において、注目されている働き方が「ワークシェアリング」です。

人生100年時代で予想される働き方の変化

医療が発達し、人間の平均寿命も延びてきている現代。100歳以上の方は長寿として考えられていますが、人口全体における長寿の割合は、今後もっと増えていくことが予想されます。厚生労働省が発表した「平成30年簡易生命表」によると、日本人男性の平均寿命は81.25歳で、女性は87.32歳。この数値は平均なので、将来的には100歳以上生きることがスタンダードとなる時代が来るかもしれません。まさに「人生100年時代の到来」だと言えるでしょう。

人間の寿命が延びることは喜ばしいことですが、当然ながら懸念もあります。それは、老後の生活をどのように暮らしていくかということです。高齢者が増える一方、働き盛りとなる若い世代が減っている日本では、労働人口だけでは年金をもらう高齢者の暮らしをカバーしきれないことが懸念となっています。

2019年6月に金融庁が「老後資金に2000万円が必要」と公表したことにより、老後の暮らしにおける不安は、増大しています。しかしながら、高齢まで長生きする方が増え、若い世代が減っているという時代の流れを変えることは難しいため、1人ひとりがこれからの時代は考えて生きることが大切です。つまり、働き方においても既存の枠にとらわれたスタイルからの脱却が求められていることを意味しています。

複数で仕事を分業するワークシェアリングの台頭

高齢化社会において、労働者を増やす1つの手法は、定年延長です。寿命が長くなっているため、定年を現在の65歳から70歳に変更するだけでも多くの人材を確保できるはずです。しかし、いくら昔より健康状態が良好な高齢者が増えているといっても、65歳を超えた方に多くの業務を任せるのは最適とは言い切れません。そこで、注目を浴びているのが、1つの仕事を複数で分業して行う「ワークシェアリング」という考え方です。

ワークシェアリングとは、文字通り「仕事を分け合うスタイル」の働き方であり、その目的は1つの仕事を複数人でこなし、1人当たりの労働時間や負担を軽減することです。さらには、雇用を求める労働者の仕事を創出するという狙いもあります。オランダやドイツ、フランスなどのヨーロッパ諸国ではすでに導入しており、失業率改善のための対策として、大きく期待されている面もあるそうです。

ワークシェアリングのメリットは、仕事を分業することにより、メンバーで同じ業務の苦楽を分かち合える点です。1人で責任を負うことでメンタル的に気分がすぐれない仕事でも、同じ内容を共に対応する仲間がいることで、作業面の負担と精神的な負担が軽減できるでしょう。また、業務を分担することで効率化が図れることも利点です。反対にうまく分担しないと不公平になる点は課題ではありますが、これからの社会における新しい働き方として、より注目を浴びることになるでしょう。

ワークシェアリングがもたらす他者を思いやる姿勢

人口における高齢者の割合が増え、労働人口の減少が深刻化する日本において、ワークシェアリングはビジネス的なメリットが多いのはもちろんですが、労働者の意識にも変化が芽生えることが予想されます。つまり、分業によって他者の働き方に触れ、さらにはその仕事ぶりを気にかける文化の醸成にもつながることが期待されています。

働き方改革法案によって、長時間労働の是正などかつてないほどに仕事のやり方に注目が集まっている時代だからこそ、労働者1人ひとりが自分の働き方はもとより、他者の働き方にも目を向けるべきではないでしょうか。ワークシェアリングの文化が定着することにより、同じ労働者仲間に対して思いやりを持ったワーカーが増えると、より働きやすい環境になるはずです。

1つの仕事を複数でこなすことで効率化を図れたり、負担を軽減できたりするのがワークシェアリングの狙いですが、より重要なのは他者の仕事自体に興味を持つことです。分業で一緒に仕事をする人の働きぶりを気にかけるようになることで、真の意味で仕事がシェアできるのではないでしょうか。

 

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2020/03/09 更新

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