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「実現率」の把握によって高まる「実現力」

仕事をするうえで目標設定をしたり、夢を描いたりすることは当然すべきですが、それらが実現できているかということに着目している人がどれくらいいるでしょうか。「やる」と宣言だけしていても、実行できなければビジネスにおいては評価の対象にはなりません。そのため、自分のやりたいことがどの程度の難易度で、自分にはどれだけ成し遂げる力があるのかを正確に把握することが大切です。「実現率」や「実現力」を把握したうえで、自身の行動に落とし込んでいきましょう。日々の仕事に対する取り組み方が変わるはずです。

目標に対する「実現率」を知ることが重要

仕事において何の目標も設定せず、ただ漠然と作業をこなすだけでは大きな成果を上げることは難しいでしょう。また、目標を設定したとしても、日々その目標にどれだけ近づいているかを確認できずにいるならば、それは目標を設定していないのと大差はありません。自身が目指すべきゴールにどのくらい近づいているのかを常に確認するためには、目標に対する「実現率」を知ることが大切です。

設定した目標を確実に達成するためには、「常に目標の何%を達成しているのか」「ゴールに対してどの位置にいるのか」を把握しておく必要があります。ポイントは何となくではなく、目標に対する自分の現在地を“数値化”することです。目標の実現率を数値化することで、たとえば40%まで到達していたら残りの60%をクリアするための方法を考えればよいので、その後の動き方が明確になります。ゴールが見えることでモチベーションのアップにもつながるのです。

数値化することは、端的に状況を把握しやすいというメリットがあります。たとえば「ちょっと」「少し」「だいたい」「かなり」「ほぼ」といわれても、その言葉のニュアンスは人それぞれ異なるため、共通認識を持つことは難しいといえるでしょう。その点、目標に対して「20%達成」「50%達成」「80%達成」「120%達成」のように数値化することで、自分自身はもちろん、進捗報告をすべき上司やクライアントに対しても状況を伝えやすくなります。

成功者が実践する構想・実行・実現のサイクル

仕事で成功する人は、自身の目標に対する「実現率」をしっかり把握し、残りの数値を達成するために何をすればよいかを常に考えて行動しています。現在地を知ったうえで、次に落とし込むべき行動は、「構想・実行・実現のサイクル」です。成功者は常にこの3つの行動を繰り返すことで、実現率を高めて目標達成に近づいています。「構想力」「実行力」「実現力」の三拍子がそろっていれば、成功のサイクルがうまく回り始めるのです。

構想力

明確なビジョンを持ち、中長期的な視点で事業全体の流れを見つつ戦略を策定する力

実行力

策定した戦略をもとにまずは直近の目標を設定し、その目標達成のために行動する力

実現力

同僚や上司、取引先などの人、情報や経験、お金などを動かしながら実際に戦略を遂行し、目標を達成させる力

成功者は一つ目標を達成したら、その経験を生かし次はもう一段階大きな構想を立て、実行に移して実現していきます。このサイクルを回し続けることでさらに大きく成長していくのです。「実現力」を伸ばすためには、その準備段階である「構想力」「実行力」をまず身につける必要があるでしょう。そして、それぞれの力がつき、“三位一体”となったときに目標の実現に近づきます。

自身の現在地を知ることは「実現力」強化の近道

「構想・実行・実現のサイクル」を適切に回すためには、まずは自分がどこに位置しているのかを把握することから始まります。地図上の現在地かわからなければ、目的地に到着するためにどの方向に向かえばいいかわからないように、目標達成のためにはまずは現在地の把握が重要になります。現在地がわからないまま、がむしゃらに働いたとしても、結局は自分が何をすべきかを見失ってしまう可能性が高いのです。

目標における「実現率」を把握することは、目標達成のためにどの程度の期間が必要で、どの程度の量の仕事をする必要があるかが明確になります。これは非常に重要なことで、一つの目標を達成させるのに必要な条件が明確になれば、「構想・実行・実現のサイクル」を回す際の精度がより高まります。結果として「実現力」の向上にもつながるのです。

目標を設定し、自身の現在地を知ること――できていない人も多いですが、社会人として成功するうえでの基本事項だといえるでしょう。自身の現在地を常に意識し、目標の「実現率」を日々確認することは、「実現力」を強化するための近道でもあります。そうした日々の小さな確認と実践の繰り返しを徹底しているからこそ、後の大きな成功をつかめるのです。

2020/11/25 更新

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