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一線級の社会人に求められる進化とは?

科学技術の発展が目覚ましい21世紀。ここ数年は、人工知能やブロックチェーンの実用化により、ビジネスのスピードは世界規模で加速しています。新しいサービスや技術をビジネスにいち早く取り入れるために、情報収集に余念がない人も多いことでしょう。しかし、科学技術の発展を追うことだけが、ビジネスにおける進化ではありません。第一線で活躍するリーダーは「最先端」と言われる技術が普及した先を見据え、変化に対応することで存在感を発揮しています。



ビジネスシーンでは絶えず変化することが必要

ビジネスの世界で成功するためには、人々のニーズを汲み取る観察眼や、新しいサービスを生み出す発想、企画を実現するための確かな技術や人脈など、さまざまな分野での競争力が必要です。その競争力を高めるために必要なのが科学技術や人口動態、気象などの様々な環境の「変化」に対応する力です。

進化論で有名なダーウィンは、「この世に生き残ることができる生き物は、力の強いものでも、頭のいいものでもなく、変化に対応できるものだ」という旨の言葉を残しました。これをビジネスシーンの生存競争に置き換えて考えると、組織や個人が変化を恐れず、新しいことに挑戦し続けることがいかに重要な意味を持つかがわかるでしょう。

どれだけ優れたサービスや製品を生み出しても、その成功にすがって現状維持に徹していたのでは、いずれ他社や他人の成長に追い越されてしまう可能性があります。昔の日本ではそれを「盛者必衰の理」と呼んだものですが、環境の変化に順応し進化できれば、第一線で活躍し続けることは十分可能です。一線級のビジネスパーソンには、現状に満足せず、新しいことに挑戦する姿勢が求められていると言えるでしょう。



意外と知らない「進歩」と「進化」の違い

「進歩」と「進化」は似たような言葉ですが、辞書で引くと、進歩は「時間の経過とともに、よりよい状態に進むこと」であり、進化は「環境に適応して、変化すること」であると示されています。どちらもよりよい状態に変化するという意味では同じですが、変化のきっかけが「時間の経過」なのか、「自ら環境へ適応した結果」なのかという点に大きな違いがあるでしょう。

ビジネスシーンでは、初めての業務を教わった時、時間をかけてその方法を習得すると「進歩した」と評価されます。しかし、教わった通りに業務を行うだけではなく、最新のソフトウェアなどを使って手順をアレンジすれば、従来の方法より業務にかかる時間を削減できることもあります。勇気を出して方法を変え、相手の期待を超える成果を生み出せれば、「進歩」以上の「進化」を実現できる人材として、周囲に自分の価値をアピールできるでしょう。

従来の方法を変える時や、まったく新しいことを始める時には、混乱や周囲からの批判がつきものです。それは自分や組織を危険にさらさないための本能的な反応であるため、混乱や批判を避けて進化を遂げることは難しいと言えます。それでも、自ら環境を変えるという強い意思を持ち、環境の変化に合わせて日々進歩し続けられる人だけが革新的な「進化」を成し遂げることができるのかもしれません。



進化とは環境に適応するために変わり続けること

現代のビジネスシーンにおいて勇敢に行動しているリーダーたちは、いつでも進化の機会を捉えることができるようにするため、自らが追い求める以上のものをイメージできるだけの広い視野を持っていることが求められます。最新の科学技術に関心を持つことはもちろん、今まで協業ができていなかった組織と連携したり、チームの教育に力を入れたりすることで、適切なタイミングで勇敢さを発揮できるよう、日頃から準備を整えておきましょう。

今の心地よい環境に留まらず、常に変化を続けることが、自分自身や会社の進化につながります。しかし、「もし失敗したら……」という不安があると、進化に対して積極的になれないこともあるでしょう。そんな時は、人生は1つの扉が閉まって、次の扉が開くことの連続であると考えてみてください。挑戦の先にどんな未来が待っていても、その先には必ず次の扉があります。自分を信じて行動する勇気こそが、一線級のビジネスパーソンとして成長するためには必要になります。

2021/05/21 更新

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