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自己アピール力を磨いて自身の強みを伝えよう

日本人は元来、アピールが苦手な人が多いと言われてきました。しかし、ビジネスにおいて周囲からの評価を勝ち取るためには、常に自分の仕事や会社のメリットを相手に熱意を持って伝えなければなりません。より評価をされて大きな仕事をもらうためには、自己アピール力を磨いて適切な主張をする術を身につける必要があります。ただ、やり方次第ではアピールが自慢や嫌味に聞こえてしまい、逆効果になることもあるようです。自身や自社の価値を正しく伝えるためには、どのような点に気をつけるべきでしょうか。



きちんと区別すべき「自己アピール」と「自慢」

社会で自分の価値を正しく相手に理解してもらうためには、自己アピール力を磨くことが大切ですが、そのうえで抑えておくべきは「自慢」との明確な区別です。自己アピールの目的は、自身の特徴をわかりやすく伝え、相手に存在価値を認識してもらうことにあります。そのため、相手の印象に残すためにも、少しオーバーに物事を伝える形になってもさほど問題はないでしょう。

自身の強みや能力、希望をはっきりと相手に伝え、それらがビジネスをするうえで相手にどんなメリットをもたらすかをきちんと説明することが大切ですが、意識しておきたいのは相対的ではなく、絶対的なアピールに注力すべき点です。あくまで自身や自社が付き合う価値があることを認識してもらえれば成功であり、競合の話など他者との比較はここでは重要ではありません。

一方で、自慢の特徴は話の中で他者との比較を述べ、自分を優位に見せることです。たとえば「〇〇さんがこういう方法だったのに対して、私は別の方法で結果を出しました」というアピールは、意図したわけではなくても周りからは自慢と受け取られます。また、話が自分の実績などのみで完結してしまい、相手のメリットに関する言及がなければ、これも自己アピールではなく単なる自慢となってしまうでしょう。



もしかしてマイナス評価?NGのアピール方法

自身や自社の価値を最大限に伝えるためには、言葉の選択や言い回しに注意を払いつつアピールすることも大切です。なぜなら長所と短所は表裏一体である場合が多く、たとえば「楽観的」という特徴はポジティブに捉えればタフで失敗に強いという印象を抱きますが、ネガティブに捉えれば反省せず危機感が足りないといった印象を持たれかねません。

また、少しでもいいところを知ってもらいたいからと、長所ばかりを主張しすぎてしまうのも良くありません。会社への貢献に結びつかなかったり、長所をどう周囲の役に立てていくのかが説明できなかったりすると、かえってマイナス評価を与えてしまう可能性があるでしょう。長所を伝える際には、特に強みと思うポイントをきちんと棚卸し、整理してからアピールすることが大切です。

ただし、うまくまとめようとして抽象的になりすぎてしまうのも禁物と言えます。どこかで聞いた言葉の繰り返しになってしまい、個性がないという理由からマイナス評価になってしまう可能性があります。自己アピールをする際は要点を絞ったうえで、どの話でアピールしてより具体化して伝えていくかを心がけましょう。



自己アピールの本質は自身の価値を適切に伝えること

自己アピールをする際は自意識のみを重視してしまいがちですが、適切に自分の価値を伝えるためには、事前に話を聞いた相手がどう感じるかをしっかり考えておく必要があります。話をする際は、聞く相手の立場やその人が所属する会社の特徴をよく考え、どのような貢献ができるかをわかりやすく伝えましょう。

少しでも多くアピールをして自身の価値や成果を伝えることは大切ですが、そのやり方を間違えると逆効果になる場合があります。大切なのは、相手視点で役に立つ情報かどうかです。その視点で自身の長所を的確に伝え、いかに相手や会社に貢献できるかをしっかりと認識してもらえれば、アピールは成功と言えるでしょう。

2021/05/17 更新

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