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自社・顧客のビジネスモデルの理解が必要な理由

顧客に対して自信を持って自社の製品やサービスを提供するには、その強みや特長をきちんと把握することが不可欠です。自社の製品、サービスの良さがわからなければ事業の意味を見出すことができず、顧客の課題解決にもつながらないでしょう。そこで重要になってくるのがビジネスモデルへの理解です。自社はもちろん、顧客のビジネスモデルも的確に把握することで、顧客の課題解決のために自信を持って最適な製品やサービスを提供することが可能になります。


ビジネスモデルとは「顧客満足と利益の創出」

ビジネスモデルは経営者など会社の上層部の人間だけが理解できていればいいというわけではありません。経営者、一般社員といった階層は関係なく、全従業員間で共有し、同じビジョンに対しての認識を合わせておくべきなのです。そのため、会社にとって最も重要な指針となります。

顧客満足を醸成し、よりよい世の中をつくれるよう貢献することがビジネスの本来の目的だと言えます。そして、それを実現するために必要なのが事業に投資できるお金です。事業を営むには常にお金がかかるので、利益を上げることと顧客満足の醸成は常にセットで考えなくてはなりません。つまりビジネスモデルとは「顧客満足を実現し、会社としてお金を稼ぐための仕組み」なのです。


俯瞰したビジネスモデル分析が不可欠

ビジネスモデルを設計するうえで、自社の強みを理解することは非常に重要なります。理解を深めるためにおすすめなのがSWOT分析というフレームワークです。SWOTとは「Strength (強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」の頭文字を取った言葉です。

まず横軸で「Strength」と「Weakness」は自社の経営努力で改善が見込める内部要因であり、「Opportunity」と「Threat」は社会情勢や業界の動向、市場の変化、ユーザーニーズなど自社でコントロールできる範疇ではない外部要因を示しています。また、縦軸ではプラス要因が「Strength」と「Opportunity」、マイナス要因が「Weakness」と「Threat」のようにビジネスモデルを整理し、俯瞰して分析を用いる際に使用されます。

SWOT分析

実際のフレームワークでは、上図のようにそれぞれの特徴を項目ごとに書き出すことで現状を整理します。非常に端的ではありますが、状況を俯瞰するには最適であり、普段は気にしていなかった事柄や見えていなかった会社の現状が明らかになることもあります。ビジネスモデルの理解度が不十分に感じられる際は、まずはSWOT分析を用いて自社のビジネスモデルを俯瞰してみましょう。


重要となるのは顧客のビジネスモデルへの理解

ビジネスモデルをきちんと理解していなければ、仕事における方向性を見い出せていないことと同義と言えます。自分たちの強みが何で、どこに向かって、何のビジネスで勝負するかを明確にする意味でも、思考の整理が重要です。そのため、不明瞭な点が見つかった際には意識的にSWOT分析を行い、常に自社の現状を把握するようにしましょう。

そして、それは対顧客においても同じと言えます。顧客の利益を最大化させるためには、顧客のビジネスモデルを深く理解し、自社の何を提供すれば、課題解決につながるかを導き出すことが求められます。顧客満足と利益の創出を実現してビジネスの成功させるためには、自社はもちろん、顧客のビジネスモデルもしっかり把握、理解することが不可欠なのです。

2021/05/12 更新

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